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会長 伊東 孝氏・店長 伊東 紗智子氏 被災地から見た本の役割

表紙は見ているだけでワクワクするもの

ここに訪れるまで私自身もどのような距離感で被災地の方々と接すればよいのか、少し緊張していたんですが、構える必要はなかったなと。苦悩って個人的な経験が多いと思うんですが、これだけの規模で被災すると、個人的なものではなく、それを街全体で共有している。なおかつ現実に転がっている。だからこそ、私たちが本に求めるものは少し違ったものかもしれませんね。

二人:その通りだと思います。

店長:これは個人的な気持ちですけれど、ここは“被災地” と言われるので、地元の人以外は「大変だろう」と心配してくださいます。もちろん大変なことはたくさんありますが、今は今で面白いこともある。ここに来るとみなさん楽しい顔をしているんですよ。こんな仮設店舗ですけれど、飲食店やスーパーで買い物をするお客さまの顔は、楽しそうに見えるんです。買い物って楽しいじゃないですか。もちろん「悔しい」「悲しい」などの気持ちもありますよ。その中でも今の生活を楽しくしようとみなさん前向きなんです。趣味だったり、料理だったり、好きな作家だったり……。

本を作っている側としては、一見関係のないような本もみなさんの役に立っていると思うと励みになります。

店長:自分もそうですけれど、本の表紙って見ているだけでワクワクするんです。料理の本も眺めているだけでも「やってみようかな」という気持ちになる。やる気が湧くんです。ファッション誌をパラパラと眺めるだけでも楽しいし、本の雰囲気に浸るだけでも、妄想するだけでも楽しいし、気分が変わるんです。

陸前高田は今は散歩する場所もないですし、ドライブする場所もありません。その意味では、地元の人たちは本屋さんでウィンドウショッピングをしている感覚に近いかもしれませんね。

店長:そうだと思います。気分を変えるために来るというわけではないですし、「つらい」「悲しい」という気持ちを抱えてくるわけではないですが、たまたま用事があって、うちの店にふらりと立ち寄った時に、ちょっとでも、その間だけでも、楽しいと思えたらと。もしかしたら、また仮設に帰ると嫌な思いになるかもしれませんが、本屋にいる一瞬は楽しみに変えられたら。そんな本屋さんでありたいと思っています。
会長:今後は陸前高田の中心市街地をつくっていくわけですけれど、本当にゼロからのスタートですから。ようやく中心市街地の構想は決まったので、その中にショッピングセンターを再建し、仮設店舗ではなく、文房具店と書店も営業させていく予定です。まだ時間がかかりますが、みなさんには暖かく見守っていただければと思います。そして何もないところですが、機会があれば陸前高田に立ち寄って地元の人たちと交流してください。


●伊東文具店

1961年に文房具店として創業後、1976年に市内唯一の書籍専門店を展開。東日本大震災により、文房具店とショッピングセンター「リプル」で営業をしていた書店「ブックランドいとう」が流される。震災後、仮設店舗第一号店として2011年4月15日に営業を再開し、同年12月15日に書籍部門もオープン。現在は、仮設店舗3号店として2012年10月から文房具・書籍・復興グッズを取り扱った混合店を展開している。

住所:〒029-2203 岩手県陸前高田市竹駒町字相川1-1
営業時間:9 : 00~19 : 00
TEL:0192-54-4412
URL:http://www.yamajyu.info
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